前回のブログでご紹介したハイアーチ(甲高)の状態が続くと、体のバランスが外側に変わり、骨盤の後傾して腰痛や膝痛が発生するとご説明しました。
今回は痛みの中でも、膝痛を起こす「内反膝」(ないはんひざ)を紹介します。
内反膝とはO脚のこと
内反膝とは所謂、O脚。両膝が外側に彎曲した状態で、左右の内くるぶしをそろえても、左右の膝の内側が接しないものです。
稀に先天的に膝関節が外を向いているなど、膝の内側がつくケースもありますが、あくまで視覚的な評価ですので、参考程度にお考えください。
内反膝の原因
原因としてあげられることは、先天的なもの、老化での筋力低下、ハイアーチ、ふとももの筋肉( 大腿筋膜張筋 )の過度な収縮などが挙げられます。先天的なものと老化は止めることができません。必ず近くの専門医をお尋ねください。ご心配な方は当院にご相談ください。
原因がハイアーチの場合
ハイアーチでは土踏まずが上がり外に重心がかかりバランスが崩れ、その結果足首の関節も外を向いてしまいます。

足首が外に向くので、股関節から来た大腿骨と接する位置が外に逃げてしまい、O脚と呼ばれる膝の位置になります。ひとたび内反膝になると膝と足関節に外への重心がかかり、症状は悪くなっていきます。
内反膝の歩行、ランニングへの影響
外に逃げてしまった膝関節によって、歩きや走行に影響が出てきます。膝の内側の筋肉が絶えず収縮した状態になり、その結果、周辺の筋肉が固まり、うまく動作を起こせなくなります。
関節や骨の並びが元の位置に戻り、正しい筋肉の使い方ができるようにならないと、この痛みは様々な形で発生します。
時折、鏡の前に立って足を揃えて立ち、膝が離れているかを確認してみてください。ご心配の方はご相談ください。
まずは試してほしい 大腿筋膜張筋 のストレッチ
そして今回紹介するのはふともも外側の筋肉のストレッチです。
ふともも外側の筋肉は大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)といい、足のバランスを支える大事な筋肉です。腸脛靭帯という靭帯に繋がってその2つが常にピンと張った状態で収縮して、左右への揺れ、歩行時の膝の位置を支えています。
過度に収縮されると膝の関節を外に引っ張り内反膝を起こします。
〜ストレッチ方法〜
- まずは肩幅に立って、伸びしたい方の足の反対足を伸ばしたい足と交差させます。
- そのまま前屈し、太ももの横側に伸長感を感じたら10秒伸ばして完了です。
痛みや違和感があるかたはお控えください。
いかがですか?
大腿筋膜張筋は日常の動作のほぼ全てで使う筋肉ですので、日常的に伸ばすと健康にも繋がります、ぜひお試しください!
もしもハイアーチの症状もある場合は、ぜひ前回の足底腱膜筋のストレッチも合わせて行ってみてください。より効果を感じられると思います。