当院の患者様の傾向として、背中の真ん中の肩甲骨の内側のあたりが痛い、または張るのいう話をよく耳にします。
もしかしたらその痛みの原因は腕かもしれません。
今回は腕のハリで起こる背中の痛みを紹介します。
背中と腕の関係
背中と腕は、いわゆる筋膜で繋がっています。
筋膜とは、筋肉を包んでいる膜のことで、この筋肉が全身の筋肉や骨、内臓につながるとで、組織の維持や力の伝達を担っている膜のことです。
今回の症状では特に小指から手の後ろ側を通って、背中につき、首の横側につながる筋膜が関係しています。

その筋肉は菱形筋(りょうけいきん)という、肩甲骨を内側に寄せる筋肉です。
菱形筋に痛みが出ている状態では、この筋膜の機能の低下がみられます。
機能の低下が起きることで、肩甲骨の位置の保持ができなくなってしまい、菱形筋が伸ばされ痛みが出てしまうのが今回の症状の原因と言えるでしょう。
筋膜が疲れる原因
今回紹介している筋膜は、肩甲骨の位置と姿勢の維持に関わります。
この2つの均衡が崩れるタイミングといえば、やはりデスクワークがあげられます。
デスクワーク中、猫背になることで姿勢が崩れ、肩甲骨の位置が悪くなってくると、筋膜の機能は低下し、その結果さらに姿勢を悪くしてしまいます。
筋膜の繋がりに当てはまる筋肉のストレッチ
今回紹介している筋膜は、指から背中をつなぐ筋膜です。
一つ一つの筋肉が筋肉から骨、骨から筋肉と、一続きに繋がっています。
背中の筋肉をストレッチをすることは難しく、姿勢を取ることすら困難な場合があります。
ですので今回は痛みを出している筋肉が繋がる腕の筋肉のストレッチを紹介します。
〜ストレッチ方法〜
- まずは正座で座ります。
できない人は膝立ちでも大丈夫です。 - そこから、右肘を前に出して付きます。
- 手のひらを上に向けて肘を曲げて、体を後ろに引いていきます。
- 腕の後ろ側が伸びてきたら10秒間行って完了です。
痛みや違和感のある方はお控えください。