皆様は尾骨(びこつ)はご存知ですか?
尾骨は骨盤の先端にある骨で、名前のとおり尻尾のような形をしています。
尾骨は座ったときに、ぶつかっていたいという方がいるくらい、体表から近いところにあります。痩せ型の方であれば尚更です。
実はこの尾骨は腰痛を引き起こす原因になることがあります。
今回はその尾骨について紹介します。
尾骨について
尾骨は骨盤の先端にあり、仙骨という骨から続く骨です。
尾骨はあまり作用がないと思われがちですが、腰痛でよく痛みを起こす仙腸関節(せんちょうかんせつ)と関連があります。
前述の通り尾骨は仙骨に繋がっているため、仙骨と腸骨(ちょうこつ)の関節である仙腸関節に影響を与えてしまいます。

つまり尾骨の位置異常は腰痛を引き起こす可能性がある。ということになります。
では尾骨の位置異常はどういったことで起きるのでしょうか。
尾骨の位置異常の原因
まず挙げられる原因といえばデスクワークや座り姿勢の長い仕事で、直接圧迫されるケースです。
最初に書いたように尾骨は体表から近くを走っているため、影響を受けやすいです。
尾骨が圧迫されると体内に入るように先端が、前方を向いていきます。
尾骨が傾くことで仙骨も同じく後ろに倒れてしまいます。
そのまま骨盤全体が後ろに倒れてしまい、猫背などを引き起こします。
次に挙げられるのは大腿二頭筋(だいたいにとうきん)による牽引です。
大腿二頭筋とは太ももの後ろを走っている筋肉で、歩行や走行の際に前へ進むための力を発生させる筋肉です。

この筋肉が直接影響を及ぼすのではなく、大腿二頭筋は仙結節靭帯(せんけっせつじんたい)というものに繋がっています。
これは尾骨の位置を保持するために存在する靭帯で、大腿二頭筋が張ることで仙結節靭帯が過剰に収縮され、尾骨の本来の動きを出すことができず、痛みを出します。

この2つのケースに共通するものとして挙げられるのが、大腿二頭筋です。
圧迫を受けるのは尾骨だけでなく、大腿二頭筋も圧迫を受けます。
機能不良をおこし、仙結節靭帯を悪くする。
動きが悪くなった尾骨が腰に痛みを出す。そしてまた姿勢が悪くなる。
のように負のスパイラルが発生してしまいます。
今回はそれを食い止めるため、大腿二頭筋のストレッチを紹介します。
〜ストレッチ方法〜
- このストレッチは座って行います。
- 右足を前に出して、つま先を立てます。
- 右手で、つま先を触るように上半身を曲げていきます。
- このとき、腰ではなく骨盤を前に回すイメージで行うとなお良いです。
- 左右10秒ずつ行ったら完了です。
痛みや違和感のある方はお控えください。