最近の患者様で増えているように感じる症状として、首の痛みが挙げられます。
みなさんは寒くなってくると肩がすくんで体が縮むような感覚になったことはありませんか?
寒くなると人間は、体の中に熱を発生させるために筋肉を収縮させます。筋肉は収縮した際に熱を発生させます。そのため、寒いところに出ると肩や首に力が入ってしまうというわけです。
肩がすくんで、前かがみになる姿勢は、かなり疲労が出やすい姿勢でもあります。
今回はそれを紹介していきます。
寒いときの姿勢の悪いところ
寒いところに出ると、肩がすくみ上半身が前かがみになることがあります。
これは前述の通り、熱を発生させるために必要なことです。
しかしこの姿勢にはデメリットがあります。
それは上半身が前に倒れてしまうことです。
上半身が前に倒れると背骨も少し前に曲がります。
肋骨の重さに引かれた背骨は前に倒れて、背中や首に負荷がかかります。
最近の患者様に首の痛みが増えているのはこのためかと思います。
そのなかでも影響を受けやすいものとして挙げられるのが、斜角筋(しゃかくきん)です。
斜角筋について
斜角筋には前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋の3種類があります。
斜角筋は首の横あたりから後ろにある筋肉ですが、この筋肉を取り上げた理由が明確にあります。
それは斜角筋が肋骨に付着していることです。
寒い姿勢になると上半身が前傾すると書きましたが、細かく書くと肋骨が前回りに少し傾いている状態とも言えます。
寒くなるだけで肋骨の位置が悪くなり、その結果斜角筋が引き伸ばされて疲労感や痛みを引き起こします。
今回はそんな斜角筋のストレッチをご紹介します。
〜ストレッチの方法〜
このストレッチは立位でも座位でも行うことができます。
今回の紹介動画は座って行います。
- まず、右手で首の付け根辺りを軽く抑えます。
- そのあと左上に顔面を向けます。このとき顎を向けるイメージで動かすと伸びやすいです。
- 首の斜め前側が伸びてきたら10秒間伸ばします。
これを左右一日一回ずつ行い完了です。
痛みや違和感のある方はお控えください。