ゴルフは年齢にかかわらず、長く楽しめるスポーツの1つですね。若い頃には感じなかったのに、最近膝に違和感があると思ったことはありませんか?膝が伸びないなどの症状が出ていたら、是非ここで紹介するセルフケアを試してみて下さい。
あなたは膝の運動連鎖が正しくできていないかもしれません
ゴルフのスイミングの後やフェアウェイを歩いている時に
膝に違和感や膝をストレッチしても伸びない場合は膝関節の正しい動作ができていない可能性があります。そのまま放置していると怪我してしまうかも知れません。
膝の運動連鎖を改善するためにはまず膝関節の正しい位置を知る必要があります。
膝関節とは
膝関節は大腿骨の下に膝のお皿(膝蓋骨)その下に脛骨で構成されています。
脛骨の上に大腿骨がのります。そして大腿骨の前面にはお皿と言われる膝蓋骨があります。
また、大腿骨と脛骨の間には半月板という繊維軟骨が内側と外側にあり、荷重の分散したり、衝撃を吸収したりする働きをします。

膝関節には沢山の靭帯があります。靭帯は骨と骨をつなぐ役目があります。
前十字靭帯は大腿骨の後方から脛骨の前方にあり、大腿骨に対して脛骨が前にいかないように、前後での安定性や捻った方向に対して動きすぎないようにしています。
後十字靭帯は大腿骨と脛骨を繋いでいる前十字靭帯十字と十字の形に交差しています。脛骨が後ろにずれないように支えひねる動作を支えます。

内側と外側には側副靭帯があります。
内側の内側側副靭帯は膝の外側からのストレスに抵抗し、膝を保護します。
外側の外側側副靭帯は膝の外側からのストレスに抵抗し、膝を保護します。
膝関節の位置のチェック方法
膝関節は沢山の靭帯によって維持されていますが、このバランスが偏りが違和感や痛みを感じる原因になります。正しい位置にあるかを確認する簡単な方法をご紹介します。
床と踵を直角に、また膝を直角にして椅子に座り上から膝頭とつま先の関係を確認して下さい。足の親指と人差し指に膝頭が向いていれば正面に向いているという評価。小指側にずれている場合は「膝が外旋している」と評価できます。

膝関節の正しい動きは
膝関節は曲げる(屈曲)と伸ばす(伸展)動作をします。屈曲は130度伸展は0度まで動きます。

膝関節を曲げると脛骨は内旋します。膝関節は伸ばすと脛骨は外旋していきます。
正常な膝では階段を上る時や立ち上がる時など膝を曲げた時に
脛骨は内旋します。その時に膝のお皿も下に下がります。
変形性膝関節症の人や膝が痛い人は脛骨が外旋して内旋動作が起こりません。
このまま外旋している状態で膝が曲がると膝に負担がかかり痛めてしまいます。
なぜ脛骨は外旋しやすいのか?
これは大腿四頭筋と関係があります。大腿四頭筋は外側から外側広筋・真ん中に大腿直筋。深層に中間広筋、内側に内側広筋があります。4つの筋肉は脛骨粗面につきます。

右足大腿四頭筋の断面図の絵でもわかるように外側の外側広筋の筋肉に内側の内側広筋よりも筋肉のボリュームがあります。
なので内側の内側広筋が弱くなると外側に持っていかれる事が原因で起こります。

予防セルフストレッチとは
膝を立て、膝の上の辺りを両手で持ち、ゆっくりと腿の筋肉を内側に動かしながら、膝を伸ばしていき、その後逆の動作をして元の位置に膝を戻します。これをお風呂の中などで10回繰り返します。
ポイントは、膝を伸ばす時、腿の内側に力をいれていくこと。これにより、筋肉や靭帯が正しい位置に戻りやすくなります。
膝の痛みをなくして楽しいゴルフ生活を送って下さい。
痛みがひどい、腫れがある、いきなり膝が動かなくなったら一度医療機関に相談して下さい。