若いうちは意識をしなくても腕を垂直に上げることができますが、筋力が衰えてくると腕が上がりにくいと感じる方は多いのではないでしょうか?当院の患者様からもこういったご相談が多いです。このページでは腕が上がりにくい方のためのエクソサイズをご紹介します。
肩関節を痛めず腕を上げる方法
腕を上げるには、単純に腕そのものを上げればよいと考えていませんか?
人間の体は解剖学的にも1つの動作にいくつもの筋肉や骨が作用しています。例えば、正しく(肩関節を痛めず)腕を上げるには肩甲骨が正しく下がる必要があります。
腕が上がりにくい人の特徴を肩甲骨の状態に着目してご紹介しましょう。
腕が上がりにくい人の特徴①
まず、特徴として挙げられる姿勢が「猫背で巻き肩」です。図のように肩甲骨が動かないため、肩の痛みを感じないけれど腕を垂直に上げられません。
腕が上がりにくい人の特徴②
次に特徴的なのは「首が前に出ている」姿勢です。こちらも猫背同様。肩甲骨が動かず、腕が垂直に上がりません。
では、肩甲骨を上下に動かすにはどうすれば良いでしょう?それは「胸郭」の動きが関わっています。
肩甲骨と胸郭の動き
胸郭とは人間の胸部に位置しています。骨は12個の胸椎(きょうつい)、12対の肋骨(ろっこつ)、1個の胸骨から構成される籠状の骨格です。

胸郭の籠の前面に胸骨があります。後面に肩甲骨が位置します。
肩甲骨は胸郭の上に浮遊していてあらゆる方向から筋肉に引っ張られて様々な方向に動きを出してくれます。

背中が曲がる動作(胸椎を曲げる動作)をすると胸郭も丸まります。その時に肩甲骨が上にあがり易くなります。
背中が伸びる動作(胸椎を伸ばす動作)と胸郭も伸びます。
その時、肩甲骨は下に下がり易くなります。
胸郭を動かすにはどこの筋肉を意識すれば良いのか?
胸郭を動かす最長筋

背中の筋肉に脊柱起立筋があります。
脊柱起立筋は、棘筋、最長筋、腸肋筋という3つの細い柱状の筋肉で構成されています。
この中の最長筋を使うようにします。
最長筋を意識するエクソサイズ

- 壁を正面に胸を向け立ちます。
- 腕を上げます。
- 頭を軽く上にあげます。
- 胸郭の動きを意識して、お腹を動かさずにゆっくりと胸を下げ肩甲骨を上げ、その後胸を上げ肩甲骨を下げます。
※絶対強くやらないでください。
ーココがポイントー
おへそを壁に向け動かさないようしてください。
お腹(おへそ)を前後に動かすと最長筋が働かなくなるので。

このエクソサイズは肩に痛みを感じている人は絶対にやらないでください。
実際このエクソサイズを試しても全く肩甲骨の動きを感じられない方は周辺の筋肉をほぐす必要があるかもしれません。その場合には当院にご相談ください。最長筋を意識できればセルフケアを継続できるようになります。



