まっすぐ歩けているつもりでも、気づくと姿勢が悪くなってしまうものです。実際に患者様からも、ふとお店のガラスに写った自分を見てショックを受ける、なんていう話をよく耳にします。
例えば、足を踏み出す時に上半身が思っているよりも前に倒れていませんか?

このようなケースでは大臀筋(だいでんきん)が弱まっている可能性が挙げられます。
今回は大臀筋と歩行の関連を紹介します。
大殿筋
大殿筋とは、おしりにある大きな筋肉で、骨盤の中央辺りから、太ももの骨の横側に着くおしりの筋肉の中では大きな筋肉です。

この筋肉は股関節の伸展、つまり足を後ろにあげる動きを起こす筋肉です。

他にも足全体を外側方向に回転させる、足を開く方向に回す動きを担っています。

筋肉自体が大きいことで、姿勢や他の筋肉への影響が現れやすい場所と言えます。
大殿筋と腰痛
ではなぜ、大殿筋の弱まりが腰痛に繋がるのでしょうか。
理由として、他の筋肉への繋がりが挙げられます。
大殿筋は、反対側の広背筋という腰の筋肉へと繋がります。その際に胸腰筋膜(きょうようきんまく)という筋膜を介します。

この2つは背筋を伸ばすために大事な筋肉です。
そしてこの筋肉の弱まりは、姿勢の変化を起こします。
これが原因で、腰は痛くなっていきます。
大殿筋が弱い人の歩き方
結論からいうと大殿筋がよわまると、上半身が前に倒れる歩き方になります。
股関節を後ろに上げる筋肉が使えなくなり、歩いている際に地面を蹴る力が弱まり、足を後ろに出すのではなく、体が前に倒れて足を後ろに出そうと代償的に体が前に倒れます。
また、繋がっている広背筋も背中を立てるための筋肉なため、これも原因と言えます。
それでは大殿筋をストレッチしていきましょう!
〜大臀筋のストレッチ方法〜
- まずは仰向けに寝ます。
- 股関節を曲げ、体の前方に持ってきて、伸ばしたい方の、膝と脛あたりを持ちます。
- 膝から下を体の向きと垂直方向に曲げて、頭の方に引きます。
- お尻が伸びてきたら10秒キープします。
痛みや違和感のある方はお控えください。
商店街などを歩く時などに、ガラスに映っているご自分の歩く姿を確認するようにしてみましょう。スマホなどでご自分の歩行を撮影しても構いません。思っていたよりも前かがみになっていたら、大臀筋が弱まっているかもしれません。ぜひ今回のストレッチを試してください。