坐骨神経痛を伴う腰痛
ひと言で「腰痛」と言っても原因や症状は様々ですが、その中でも「坐骨神経痛」を伴うものには特徴があります。それはお尻から大腿部の後面や外側にかけての痛みで、重症化すると歩行が困難になる場合もあります。
実は「坐骨神経痛」は疾患名ではなく症状で、考えられる主な病気には次のようなものがあります。
- 腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
- 梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)
- 仙腸関節の機能障害
もし腰痛に加えて、股関節・太腿・ふくらはぎ・足裏・足指の感覚に違和感が出たら要注意です。
坐骨神経痛の重症度の調べ方(ラセーグテスト)
坐骨神経痛の重症度を調べるラセーグテストは整形外科でも用いられる検査方法です。平らなところに仰向けになり、足をまっすぐに上げていきます。
- 70度以上上げられれば正常。
- 30度~70度で痛みが出ている場合は異常があるが、腰椎椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症であっても軽症で、梨状筋症候群の可能性があり適切な治療により改善する程度。
- 30度以下で痛みが出てしまったら重度の腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症で手術を勧められます。

正しく検査してもらうためには整形外科での診察をお勧めします。もしご自分で調べてみて、軽い症状であればそれ以上悪化しないよう、次にご紹介するストレッチをお試しください。
腰痛予防のストレッチ
ではここで2つの座りながらできる誰でもどこでも簡単にやれる腰痛予防ストレッチをご紹介します。
腰椎椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症向けストレッチ
どのようなストレッチかと言いますと、坐骨神経ラインに沿ってやるストレッチです。太ももの後ろからふくらはぎにかけて良く伸ばしてください。
OLさんやサラリーマン、自宅ワークサロンなどで働いているママさんやセラピストの方など、様々な方が行えるストレッチです。受験勉強の合間にもできるストレッチなのでお子様にも試してみてください。
ストレッチの方法
- 骨盤を立てて座ります。まず、しっかりと骨盤を立て、背中を伸ばして座ります。
- 膝の後ろを伸ばすように、足を前に伸ばします。そして痛い方の足もしくは気になる足を伸ばしていきます。
- 7秒かけて前傾姿勢。7秒かけてゆっくり前に倒し、そして7秒かけてゆっくり戻してください。
このストレッチの効果的に行うには、回数は少なくとも3回繰り返してください。
<注意点>
お腹の部分にボールがあることをイメージしてください。そして、このボールををつぶさないように胸を張りながら背中を伸ばしながらストレッチをしてみてください。
↓こちらは良い例。


↓こちらは悪い例。
背中が丸まって、お腹も倒れすぎています。
ボールがつぶれてしまったイメージ。

<バリエーション>
つま先の向きを変えることによりストレッチする筋肉が変わるので、坐骨神経痛に関わる周辺の筋肉も伸ばすことができます。

梨状筋症候群向けストレッチ
お尻の坐骨神経ラインの筋肉を伸ばすストレッチです。腰痛が原因の場合の多くは梨状筋が硬くなって痛みます。ここを動かすことでい筋肉を柔らかくしていきましょう。

ストレッチの方法
- 骨盤を立てて座ります。まず、しっかりと骨盤を立て、背中を伸ばして座ります。
- 伸ばすお尻の方の足を反対足の膝に乗せます。この時点でお尻が痛むようなら、そのまま7秒ほど伸ばしていてください。
- 7秒かけて前傾姿勢。もし上体を動かせるようなら、7秒かけてゆっくり前に倒し、そして7秒かけてゆっくり戻してください。
このストレッチの効果的に行うには、回数は少なくとも3回繰り返してください。ポイントは正面を向き、首を倒さないこと。
ちょいトレ!!ストレッチ、いかがでしたか?少しでも股関節・太腿・ふくらはぎ・足裏・足指の感覚に違和感が出たらまずはテスト、そして日頃のストレッチで腰痛の予防をしてください。
ぜひご感想をお寄せください。お待ちしております。